楮-こうぞ-和紙とは

 
日本では1500年以上の歴史を持つ手漉き和紙、楮和紙。クワ科の植物である楮(こうぞ)の樹皮を原料とするこの和紙は、
繊維が非常に長く、丈夫で長持ちするのが特徴です。
 
「SIWA KOUZO」では、日本国内の楮和紙の産地の中からで、島根県石州市と新潟県小国の2つの産地と取り組み、その場所で作られた楮と、その場所に暮らす人の手作業で漉かれた和紙を使用しています。

 
楮は成長が早く、持続可能な農法で栽培されるため、森林伐採の必要がありません。
 
また、化学薬品や人工的な添加物をほとんど使用しない農法で生産されており、大量生産の紙と比べてエネルギー消費が少ないのも特徴です。
 
こうして育てられた楮から繊維を取り出し、職人が1枚1枚丁寧に漉き上げた和紙に、「柿渋」や「ベンガラ」を用いることで、色彩の美しさと強度を高めました。
 
それぞれが異なる表情を持ち、使うほどに風合いが増していく特別なアイテムです。経年変化も楽しみながら、長くご愛用いただけます。

 

 

べんがらの和紙

胡粉 ・べんがら・こんにゃく糊 ・水性ニスにて加工しました。あえて、べんがらを塗布した面の裏面を使用することで、1つ1つ異なる表現となっています。楮2層紙に胡粉とべんがら、こんにゃく糊を混ぜたものを3~4回塗布(裏面の滲み具合を見ながら) 裏面を表として、仕上げにニスを3~4回塗布。

島根県江津市桜江町の緑豊かな山間に工房を構え、石州半紙を作りづつける「勝地半紙」で漉いた楮和紙。室町時代には『桜井の荘』という地名で、交通の要衝として栄えた桜江町では、相当量の石州半紙が漉かれ、流通していたと言われています。江戸時代に入ると浜田藩(現・桜江町市山)と津和野藩(現・桜江町長谷)の両藩の特産品となったことで生産は増大し、江戸や大阪市場に蔵紙として供給していました。
 
現在、「勝地半紙」では、六代目となる佐々木誠さんと佐々木さとみさんの2人が、楮の刈り取りや、蒸して皮を剥ぎ干す「そどり」、刈り取った楮の長さの切り揃え、「甑(こしき)」と呼ばれる大きな桶をかぶせて蒸し上げるなど全工程を行い、100%自家栽培の楮原料を使った石州半紙を1枚1枚丁寧に漉いています。表面の黒皮と繊維の間の甘皮部分を少し残し、繊維と一緒に漉くことによりうまれる耐水性と強靭さが特徴の和紙です。

柿渋の和紙

楮二層紙を柿渋で染め上げました。日光に晒すことで変色していくので経年変化もお楽しみいただけます。柿渋は耐久性を高め、防水・防虫・防腐・消臭効果を与えるなど昔から様々な用途で使用されてきました。
 
「小国和紙生産組合」の今井宏明さんと今井千尋さんが手漉きした和紙を使用。自家栽培した原料の楮を使用し、1枚1枚手作業で漉いた楮和紙に、100%柿タンニンの自然由来成分から作られた無臭柿渋を使い、手塗りで柿渋加工しています。(原料の一部は中国産楮も使用)
 
雪国の新潟県長岡市小国町で300年以上の歴史をもつ「小国和紙」旧小国村山野田集落などで生産されてきた小国和紙は、行き来が困難になるほどの豪雪地帯であるこの地域の冬季間の原料加工作業として、古くから各家庭内で一連の作業が行われ、家族の絆によって守られてきました。江戸時代には水田のない山間地の年貢として物納され、昭和初期には一冬に2,200万枚の紙が小さな集落から生産されていました。平成16年の中越地震により、小国和紙を受け継いできた人たちの多くも小国町を離れてしまいましたが、「小国和紙生産組合」は今もなお、この地域で伝統的な和紙漉きを続けています。